「山内」のデザイナー

先日、サンプルセールに出店する過去の身頃の整理をしました。

私が山内さんと出会ったのは一昨年の夏、友人にお世話になっているデザイナーさんに会わせたいと言われ、アトリエに連れて行ってもらったのが始まりでした。

その年の冬に量産の身頃を一型縫製で受け持ち、納品して間も無く、コレクションの手伝いで名古屋に来てくれませんか?と声を掛けて頂きました。

今では山内の一スタッフとして雇っていただいています。

知り合って二年、毎日顔を合わせる山内さんの事を、ほぼ知り尽くしたつもりでいました。

服を作るのが大好きなデザイナーは、過去に勤めていたデザイナーズブランドで、全力を尽くしたとよくお話をされます。

そこで培った経験なのでしょう、過去のサンプルの身頃にはとても素晴らしい表情の面々が 所狭しと並べられていて、羽織ってみて更に喜びが込み上げてくるような物ばかりでした。

細部を見ると、やはり縫製が好きな方だと伝わる綺麗な作り込みをしていて、この洋服達は幸せな服だなと、感じました。

山内さんは一緒に働くスタッフを頻繁に褒められていて、ちゃんとしているけど、気取ったところが無い方です。

まだまだ気が付かなかった魅力が現れて来るかもしれませんが、私はこの方と知合い、同じ環境でお仕事をさせていただいていることに感謝をしています。

作 / 齋藤