塩縮加工リネンシャツのメンテナンス方法について。

こんにちは、知美です。すっかりと肌寒くなりましたね。
納品が始まると、よくご質問をいただく事がありますので、ここでもお話したいと思います。

塩縮加工リネンシャツのメンテナンス方法ですが、表地は「麻と綿」裏地は「キュプラと綿」品質表示には手洗いマーク、ドライマークとしております。
メーカーとして新品の状態をなるべく維持できるよう推奨する方法は、ドライクリーニングに出していただく事が望ましいです。
生地への負担も少ないですし、最終のアイロンがけにより出来栄えが左右しますので、専門家のプレスによりしっかりと仕上がります。
アイロンがけは熱を加えた時に生地が動き(シワが伸び)、熱が冷める際に生地が固定されます。
自宅の環境では、熱を吸い取るバキュームアイロンのご用意がないでしょうから、うちわを使って冷ましシワを固定し整えると美しい仕上がりになります。

また、塩縮加工は水を含むと、縮んでシワになっていた分が伸びて、乾く際に元に戻ろうとする特性があります。
お洗濯の際、ハンガーで乾かす方が多いと思いますが、重力がかかり、完全には元に戻らず、戻る途中のようなふんわりとしたシワ感になります。
シワが動くのは表地だけですので、ぐしゅぐしゅっ・・となり、裾付近が丸まったようなナチュラルな雰囲気になります。
ドライクリーニングの場合は水に触れないため、購入時のシワ感が持続しやすいです。

正解のないファッションだからこそ、着用イメージもそれぞれ好みがあるかと思います。
いずれにせよ、メンテナンスまで気を配っていただけるという事は、作り手冥利に尽きます。

初めて山内を知ったきっかけだったという方もいらっしゃいますし、既にお持ちで気に入ってくださりリピーターが多いシャツです。
私たちが知らない間に、「塩縮シャツ」=「代表作」だと言っていただけるようになりました。

ブランドの歩みと共に、沢山の方に愛していただいていることを、大変嬉しく思っています。
このシャツを見ると、日本人の心を思い出させてくれるような気がしています。

作 / 山内 知