23秋冬新作発表を終えて。

 

先日山内の23秋冬新作発表を終えました。

半年に1度のお披露目で、その期間の全てを評価されるコレクションは、常に自分との戦いです。

コレクション製作終盤は本当に気持ちを保つことが難しい状態になり、夜な夜なアトリエで考えて、眠れない時期を過ごします。

全てが思い通りには進まない「モノづくり」を、なんとかその時の理想に近づけるために全力を尽くしています。

これはブランドをスタートした時から全く変わりなく続いています。


展示会初日までは自分の「好きなモノ」を作りたい、、そこには売れる売れないという考えを出来るだけ排除したいと思っています。

作りたいと思うものを作る、その気持ちがなければビジネス上の結果を受け入れることがとても出来ません。

しっかりその期間、自分自身と向き合い、自分の気持ちと行動に自信を持てなければ、次のコレクションへ意欲が湧いてきません。

発表後は色々な評価を受けますので、それはそれとして受け止め次に繋げていく気持ちになれるのも、コレクション期間中の自分自身の身の振り方一つで大きく違います。

 
今回のコレクションは、私自身とても満足する仕上がりで、次の春夏への大きなモチベーションになっています。

今シーズンの秋冬の量産を行いながら、すでに頭は次の春夏に向かっています。

コレクションに向かう際には、とてもしんどくなることがわかっているため、毎シーズン気後れします。
しかしコレクションが仕上がり、ハンガーラックにかかった新作を夜一人アトリエで眺めた時の、何にも代えがたい達成感、高揚感を味わうために、毎シーズン、「よしやろう」と気持ちを込めてスタートします。


作 / 山内